78年前の笑顔 - 終戦直後に届いた明るい響き "弦楽器たちの休日"
スパイク ジョーンズ & シティスリッカーズのSPレコード
ホリディ フォー ストリングス "弦楽器たちの休日"
1930年代に音楽活動を始めたスパイク ジョーンズ。次第にコミックバンドに音楽の方向性を見つけます。
スパイク ジョーンズ & シティスリッカーズとしてレコードを出し始めたのは1943年。コミカルな音楽で絶大な人気を博しました。
その影響で日本でもコミックバンドが結成され、フランキー堺とシティスリッカーズ、ハナ肇とクレイジーキャッツ、ドリフターズへとつながって、テレビの人気をさらっていきました。
紹介するのは、デビッド ローズが1942年に作曲した “ホリディ フォー ストリングス”。
1951年に始まり大人気になったテレビ番組 “レッドスケルトン ショー”のテーマ曲として、アメリカ人の誰もが知る有名な曲になりました。さらにローズは ”大草原の小さな家”の音楽を担当するなど、作曲家としての名声を獲得します。
スパイク ジョーンズのレコードが録音されたのは、テレビ番組が始まる6年前。終戦直後の1945年です。コミカルなアレンジが人気でした。
ジャケットカバーに記されたレコード店の名前は “ハイム & アディソン”。英国マンチェスターの中心街、ジョンダルトン通りにありました。ロイヤルエクスチェンジシアターという歴史的な建造物がある場所ですが、今はもうありません。
繊維産業の栄枯盛衰や第二次世界大戦の爪痕が残るマンチェスターの街並みで、スパイク ジョーンズの音楽はどのような響きを残したのでしょうか。
ゼンマイの音から感じてみてください。