92年前の愛しき歌声 - "Love's Old Sweet Song" テナー歌手が歌うアイルランド民謡

ジョン マコーマックのSPレコード

愛しき歌声 Love's Old Sweet Song ... アイルランド民謡

アイルランド出身のジョン マコーマック。テナー歌手として世界中で名声を博しました。

蓄音機のレコードが普及してくると、オペラに限らずポップな歌も多数録音しています。フリッツ クライスラーとの共演も多いのですが、故郷のアイルランドに由来する曲が魅力的です。

アイルランドで馴染み深い "カスリーン マヴォニーン"と"Love's Old Sweet Song"が録音されているのがこのレコードです。

その愛情たっぷりの優しい歌声を、ゼンマイの音からお楽しみください。

愛しき歌声 Love's old sweet song ... 蓄音機のレコードで

"Love's Old Sweet Song"は、アイルランド人のジェームズ モロイとG.クリフトン ビンガムによって1884年に作られました。しかし、日本ではあまり知られていないため、しっくりくる訳詞が見つかりません。

その意味深い歌詞と曲を感じて欲しくて、オリジナルで訳してみました。

録音されたのは1929年、実に今から94年前。ゼンマイの音から当時の振動を感じてください。

オリジナルの和訳

あの静かな日々 思い出の片隅
霧が立ち込め 幸せな夢から目覚める
心に染み入る 愛しき歌声
夕暮れの中 淡い灯し火
優しく揺れて 夢へと誘なう

夜明けの歌声 明かりは仄暗く
ゆらめく影が 優しく行き交う
心は疲れ 日は長くとも
夜明けにつなぐ 愛の歌
いつまでも響く 愛しき歌声

今でも聞こえる 遠い昔の懐かしき調べ
深く心に染み入る いつまでも

足がふらつき 疲れ果てても
その日が終われば 聴こえてくる
命果てて 陰ろうとも
優しい歌に 愛を感じて

夜明けの歌声 明かりは仄暗く
ゆらめく影が 優しく行き交う
心は疲れ 日は長くとも
夜明けにつなぐ 愛の歌
いつまでも響く 愛しき歌声

経緯

  • 1837.8.19 ジェームス モロイがアイルランドのラハンで生まれる
    • 1859 グラハム ビンガムが英ブリストールで生まれる
    • 1874.5.20 エドウィン シュナイダーが米国で生まれる
    • 1882 ビンガムがLove's Old Sweet Song 愛しき歌声"の詩を発表
  • 1884.6.14 ジョン マコーマックがアイルランドのアスロンで生まれる
    • 1884 "Love's Old Sweet Song 愛しき歌声"を発表 (詩 グラハム ビンガム 曲 ジェームス モロイ)
  • 1884.6.14 ジョン マコーマックがアイルランドのアスロンで生まれる
  • 1906 リリー フォリーと結婚。イタリア キアブレーラ劇場でデビュー
  • 1907 最年少のプリンシパルテナーとしてロンドンのコベントガーデンで公演
  • 1909 マコーマックが米国デビュー
    • 1909.2.4 ジェームス モロイが英オックスフォードシャーで逝去
  • 1911 ビクター ハーバートのオペラ "ナトマ"で主役に抜擢。オーストラリアデビュー
    • 1913.3.28 グラハム ビンガムが英ブリストールで逝去
  • 1914-1921 フリッツ クライスラーとの共演を英国で録音
  • 1927.10.11 "Love's Old Sweet Song 愛しき歌声" "カスリーン マヴォニーン Kathleen Mavourneen" を英国で録音 (ピアノ演奏 エドウィン シュナイダー)
  • 1938 ロンドン 王立アルバートホールで引退公演
  • -1943 赤十字や兵士慰問コンサートなどに従事
  • 1945.9.16 ジョン マコーマックがアイルランドのダブリンで逝去
    • 1958.4.12 エドウィン シュナイダーが米国カリフォルニアで逝去

ジョン マコーマックのSPレコード ... 蓄音機でもっと

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です