170年前の愛しい想い – イル トロバトーレから “穏やかな夜” 運命に生き 運命で死んでも構わない

セレスティーナ ボニンセーニャのSPレコード

ジュゼッペ ベルディのオペラ "イル トロバトーレ il trovatore" - 穏やかな夜 Tacea la notte placida

イタリアのソプラノ歌手、セレスティーナ ボニンセーニャが歌うのは、ジュゼッペ ベルディのオペラ “イル トロバトーレ il trovatore”。その第一幕から “穏やかな夜 Tacea la notte placida”を紹介します。

ヒロインのレオノーラが、騎士で吟遊詩人のマンリーコへ、愛しさが募った純粋な想いを歌い上げます。

ジョゼッペ ベルディのオペラが描くヒロインの姿を忠実に表現する稀有な演技者として知られたボニンセーニャ。1905年に録音されたレコードですが、そんなボニンセーニャだからこそ、1853年1月19日にローマで初めて演じられたベルディの世界観を感じさせてくれるのでしょう。

オリジナルの日本語訳を添えて。ゼンマイの音から当時の響きを感じてください。

穏やかな夜 Tacea la notte placida ... 蓄音機のレコードで

オリジナルの和訳

穏やかな夜
美しく 澄み切った空
満月は 銀盤の輝きで
幸せな笑顔を 映し出す

あたりに響く 音色
静まり返った 空気に
甘く繊細な リュートの調べ
哀愁に満ちた 吟遊詩人の歌声

この想いは
言葉では 表せない
私だけのもの

心は 酔いしれ
運命を 叶えるのは 彼だけ
運命に 生きることが 叶わないなら
運命で 死んでも 構わない
歌詞の朗読 by かりん "ビー玉と珈琲"
歌詞の朗読 by ポポー "そらいろのたね"

経緯

  • 1853.1.19 “イル トロバトーレ” (作曲 ジュゼッペ ベルディ)をローマのアポロ劇場で初演
  • 1877.2.26 セレスティーナ ボニンセーニャがイタリア北部のレッジョ=エミリアで生まれる
  • 1905 “イル トロバトーレ”から “穏やかな夜”をミラノで録音
  • 1921 オペラの舞台から引退
  • 1947.2.13 セレスティーナ ボニンセーニャがイタリア北部のフォルミージネで逝去

オペラ "イル トロバトーレ"のSPレコード ... 蓄音機でもっと

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